第30章 深淵暗影·鬼域篇③降臨
深淵暗影·鬼域篇③降臨
降臨①
降臨
……鬼域の奧
——鬼域深處
【源氏の陰陽師】
「頼光様、我々が鬼域內を彷徨い始めてから、既に數か月が経っています。ですが羅針盤の示す位置と記録によると、我々は全く前に進んでおりません。このままで、本當に天人の所在地を見つけることが出來るのでしょうか?」
賴光大人,我們此行已在鬼域內兜轉數月了。按羅盤所指示的位置和記錄,在地理上我們似乎并沒前進。這樣下去,真的能找到天人的所在地嗎?
【天剣刃心鬼切】
「源頼光、わざと遠回りをして俺達を振り回すつもりか?」
源賴光,你是在故意帶大家繞遠路?
【源氏の陰陽師】
「道中、遠くの蜃気樓を注意深く避けて、陰陽術が破られないこの空間を行ったり來たり。これが頼光様の計畫ですか……?」
一路上刻意避開了遠方的蜃樓殘影,而是在這處無法穿透陰陽術的空間來回行軍。這是賴光大人的計劃……
【源頼光】
「もうすぐだ。」
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就快了。
【源氏の陰陽師】
「はい?」
什麽?
【源頼光】
「何者かがここに広大な範囲の結界術を施している。地理的な位置を計算すると、天人の所在地はここからそう遠くない。しかし、この強力な結界術のせいで、入口と鬼域はそれぞれ別の空間に存在する。よって、尋常な方法では中に入ることが出來ない。正に、咫尺天涯と言える。」
有人在這裏施以了範圍極龐大的結界之術。雖然以地理位置計算,天人的所在地距離此處并不算太遙遠。但因這強大的結界術,入口與鬼域并不在同一空間中,無法以尋常的方式進入。正所謂,咫尺天涯。
【源氏の陰陽師】
「では、どのような方法で突破すれば?」
那要用怎樣的方式突破?
【源頼光】
「世の陰陽両界には、陰界と陽界を繋ぐ空間の狹間が多數存在している。かつてヤマタノロチを封印した狹間、黒夜山の陰界の門、生と死を繋ぐ三途の川……そういった場所から入るのが最も早いが、霊力が足りぬ者は、死に値する代価を払うことになるだろう。」
這個世間的陰陽兩界中實際上存在着不少連接陰界與陽界的空間縫隙。曾經封印八岐大蛇的狹間、黑夜山的陰界之門、連接生與死的冥河……從那些地方進入雖是最快捷的,但靈力不足者,大概要付出不亞于死的代價。
【源氏の陰陽師】
「では、武士たちや鬼兵部たちは……」
那武士們和鬼兵部豈不是……
【源頼光】
「だから、我らは方違の術を以て中へ入る。結界の突破口を特定した後、數か月の間、ここを行軍道順の原點とし、結界より大きな方違の術を施した。」
所以,我們正在以方違的術法進入。确定了結界的突破口後,這數月行軍路線都在以這裏為原點,實行比整個結界更大的方違之術。
【源氏の陰陽師】
「まさか、源氏の軍隊と鬼兵部も全て?」
難道所有的源氏軍隊和鬼兵部都是?
【源頼光】
「その通り。そろそろ限界が近いようだ。急急如律令……破!」
沒錯。看樣子,也差不多該到極限了。急急如律令——破!
源頼光が陰陽術を繰り出す。瞬く間に、周囲の光景は星の巡りの如く目まぐるしく変化を遂げる。三人が我に返ると、空は果てしなき漆黒に包まれ、辺りは剣の山と火の海に囲まれていた。一歩踏み外せば奈落の底に落ちそうな斷崖は、巨大な斧によって切り裂かれた溝のようだ。
源賴光使出陰陽術,剎那間周圍的場景如鬥轉星移般變化。三人回過神來,只見天空被無盡的黑色籠罩,四周盡是刀山火海。咫尺的懸崖仿佛是巨斧劈下的一道裂谷。
【源氏の陰陽師】
「ここが、鬼域の深淵?!あまりにも深く、底が全く見えない。まるで底なしの穴が萬物を吸い込もうとしているようで、なんとも恐ろしい。もしや、我々は他の場所へ転送されたのでは?」
這是鬼域的深淵嗎?!仿佛有萬丈之深,看不到邊界盡頭。像無底洞一般要把萬物都吸進去,真是毛骨悚然啊。難道我們是被傳送到了另一個地方?
【源頼光】
「違うな。これは結界の下にある入口の真の姿だ。」
不,這是結界下入口的真實樣子罷了。
【天剣刃心鬼切】
「待て、他の連中や鬼兵部はここに入れなかったのか?」
等一下,其他人和鬼兵部都沒能進來嗎?
【源頼光】
「陰陽術が一度に転送出來る人數には限りがある、彼らが來るまで少し時間が必要だ。」
法術一次所承載的人數有限,他們過來還要花一段時間。
【天剣刃心鬼切】
「ならば待っている間、先に天人の情報を調べるぞ。風の中の霊力は、確かにこの底が見えぬ深淵へと流れ込んでいる。俺が下に通じる道を探そう、先に辺りを調べる。」
那就先趁這時間,調查清楚天人的情報。風中的靈力流向,确實是進入了這萬丈深淵裏。我去找一條下去的路,先查探一番吧。
【源頼光】
「待て。全ての真相は、この深淵に隠されていると考えてもいいだろう。だがそれよりも着目すべきは、深淵の上空に聳える白い巨塔だ。」
慢着。雖然真相似乎都藏在這深淵中。但更值得注意的是,深淵上的那座白色高塔。
【天剣刃心鬼切】
「あれは?」
那是?
【源頼光】
「天人の重要な拠點の一つだろう。一見、霊力は深淵に流れ込んでいるように見えるが、実はこの塔を伝って、天空の外の異界へと送られている。」
應該是天人的重要據點之一。靈力的去向看似是深淵,但實際上通過這座高塔,被輸送到了天空之外的異界。
【天剣刃心鬼切】
「道理で鬼域の上空に、何かがゆっくりと迫り來るような、名狀し難い圧迫感を感じる訳か。」
難怪我總覺得,鬼域上空有種難以言說的壓抑,就像是有什麽東西在逐漸接近……
【源頼光】
「鬼域の上空から、やがて何かが降ってくる。そしてそれは深淵を、鬼域を、鬼族を、人類を、全てを呑み込むだろう。」
鬼域上空确實有東西将降臨。而且,它要将這深淵,鬼域,鬼族,人類,一切都吞噬殆盡!
【天剣刃心鬼切】
「!」
【源頼光】
「これこそが天人の目的だ。無論、天人の王だけではなく、ヤマタノロチも加擔している。急がねば、雲外鏡が予見した終焉の光景がじきに現実となってしまう。」
這正是天人一族的目的。當然,除了那位天人之王,其中也有八岐大蛇的推動。若我們不盡快,雲外鏡所呈現的末日之景就會發生了。
【源氏の陰陽師】
「頼光様、すぐに深淵を徹底的に調査しましょう。」
賴光大人,我們立刻清查這深淵吧。
【源頼光】
「しかし、この深淵の中には、邪悪な力が封印されている。この圧迫した気配、まるでとある太古の鬼神のようだ。」
不過,這深淵中,也封印着一個蠢蠢欲動的邪惡力量,這壓迫的氣息像是某種上古鬼神。
【天剣刃心鬼切】
「深淵の中の気配に、何故か懐かしさを覚える……圧迫感や恐怖というより、ここは墓地に似ていて、どこか悲しげな雰囲気が漂っている気がする。」
深淵中的氣息,讓我有種熟悉感……比起壓迫感和恐懼,我覺得這裏更像是墓地。有一種悲傷的氣氛。
【源頼光】
「随分人とは違う見解を持っているようだな。だが、ここは監獄と呼ぶ方がより相応しいだろう。」
你的見解倒是與衆不同,但這裏更該被稱之為監獄吧。
【天剣刃心鬼切】
「監獄?」
監獄?
【源頼光】
「ああ。ここは天人の地の中樞ではない。西の空を見ろ。」
沒錯,這裏并非天人地界的中樞。看遠處西方的天際。
【源氏の陰陽師】
「あれは?!」
那是?!
奧深い暗夜の中に、銀白色の城が遠方で煌めき、鬼域の中で異彩を放つ。
幽深的黑夜中,一座銀白色的城池在遠方閃耀着,與鬼域格格不入。
【源頼光】
「私の推測が正しければ、天人の真の中樞はこの都だろう。」
如果沒認錯,天人真正的中樞,便是那座都城了。
【源氏の陰陽師】
「なんとも信じ難い。鬼域の中に、こんな神の住処のような建物があるなんて。幻覚かと疑ってしまいます。」
難以置信,鬼域中竟有像神明居住的地方,這真的不是幻覺嗎?
【源頼光】
「深淵は全ての終りだが、最古の秘密は必ずこの都に隠されている。深淵の中の鬼神が我らの敵か友かは定かではないが、先ずは都に入り情報を集めるとしよう。」
雖然深淵會是一切的終點,但最初的秘密定在那座城池中。至于這深淵中的鬼神是敵是友,不妨先去那城中收集一些情報。
【天剣刃心鬼切】
「源頼光、これは罠だと思わないか?」
源賴光,你不覺得這是個陷阱?
【源頼光】
「罠だとしても、確かめる必要がある。」
即使是陷阱,也有前往一探究竟的必要。
【天剣刃心鬼切】
「あそこに到達するまで、まだ道のりは長い。俺達があそこに向かうなら、他の軍隊や鬼兵部はどうする?」
到那裏看起來還有一段遙遠的路途,我們過去的話,其他軍隊和鬼兵部怎麽辦?
【源氏の陰陽師】
「鬼切様、私がここに殘ります。」
鬼切大人,我留在此處接應吧。
【源頼光】
「いいだろう。源氏軍と鬼兵部が全て入境した後、深淵を越えて待ち伏せするよう兵士達に命じよう。鬼兵部には、全員で深淵の中へ攻め込むよう命じる。」
不錯,待源氏軍和鬼兵部全軍入境,讓士兵們先越過深淵,找個地方埋伏好。至于鬼兵部,讓它們全部進攻深淵。
【源氏の陰陽師】
「そんな!」
什麽!
【天剣刃心鬼切】
「待て、それでは鬼兵部が天人の軍隊に見つかってしまう。」
等等,這樣鬼兵部會被天人軍隊發現。
【源頼光】
「鬼兵部なら見つかっても構わない。むしろ、そのつもりだ。」
若是鬼兵部,被發現也無所謂。不如說,我正有此意。
【天剣刃心鬼切】
「一體何を考えている?」
你到底在想什麽?
降臨②
【魔神】
「……」
【天剣刃心鬼切】
「ゴホッ、ゴホ……鬼域の鬼族はどいつもこれ程強い実力を持っているのか?」
咳、咳……鬼域的鬼族實力都是這般強悍嗎?
【源頼光】
「こいつの気配には、無數の砕けた意識、記憶や精神が混ざっている。」
這家夥的氣息中參雜着無數破碎的意識、記憶和精神。
【天剣刃心鬼切】
「突出した技はないが、力量だけでもこれ程に凄まじい。攻撃されても、一瞬で回復し、再生する。まるで弱點が見當たらない……」
雖然沒有特別的招數,但僅僅是力量就如此駭人。即使被攻擊到,也會馬上恢複并再生。像是沒有弱點一般……
【源頼光】
「ん?こいつは?なるほど。鬼切、知恵を使って戦うぞ。単なる力比べではこいつに勝てない。心して戦いに取り掛かろう。」
嗯?他是?原來如此。鬼切,我們得智取,和這家夥硬耗沒有優勢。嚴陣以待這一戰吧。
戰鬥結束後
【天剣刃心鬼切】
「ふう……ついに……」
呼……終于……
【源頼光】
「今後もこの強さの敵がうじゃうじゃ湧いてくるだろう。殘された時間は少ない。行くぞ、鬼切。」
之後應該會遇到更多這樣的勁敵。留給我們的時間不多了。出發吧,鬼切。
そして時間が経ち……
——一段時間後
【迦樓羅】
「ふふふ、良いぞ。都から來た陰陽師と鬼族どもは、皆善見城へと向かった。やはり、全ては天魔様の予想通り。先日、既に數名の魔神を送り込み、やつらの実力を試している。直ぐ天魔様にご報告しよう。我らの計畫を始める時が來た。」
呵呵呵,不錯。這些來自京都的陰陽師和鬼族,最終都去往了善見城。果然,一切都如天魔大人所預料的。前幾日已經派了些魔神考驗了他們的實力。就讓我盡快禀報給天魔大人。是時候開啓我們的計劃了。